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2014年9月 8日 (月)

融資実行前に退職する

建築が順調に進みあと少しで竣工というところでこんな話が浮上してきた。

借入申込者である方が今の職場を退職するとのこと

む?

 

はぁ?

 

ちょっとまて!

 

ちょっとまて!

1.これから返済が始まっていくのに収入なくなってどうするの?
2.銀行にばれたら内定取消になるよ?
3.融資内定取消になったら建築会社への支払はどうするの?もう完成するんだよ?
4.転職先は決まってるの?

ものすごく怖い話である。こんな無謀な人が実在するのである。

銀行にこの話をしたら一発で内定取消でしょうね。銀行の内定通知には「融資実行時点で信用状況が著しく悪化した場合等、特段の事情が発生した場合は審査に関わらず希望に沿いかねます」と記載がある。つまり、内定前に審査してた収入が退職することによりゼロになるわけですから、審査した意味もないし返済される可能性もない。そんな方に融資実行できませんよということになる。

銀行側としては貸さないと判断するだけで被るリスクはまったくないが、建築会社はそうはいかない。既に竣工目前なのに融資実行されなければどうなるだろう。支払が滞り、最悪の場合は倒産というケースも考えられる。建売だと別の買主を探すだけでいいが、借主名義の土地に建てていたらなどと想定するといろいろ面倒ですよね。

話を聞いたら人間関係がどうのこうのということで衝動的に退職したいと思ったようですが、融資内定取消の話をしたところ思いとどまっていただきました。建築会社はヒヤヒヤものだったでしょうね。

こういうリスクの他にも、建築会社っていうのは色々なリスクを抱えていますよね。たとえば、竣工目前で借入申込者が亡くなっただとか、借入申込者の会社が倒産しただとか、借入申込者が離婚して連帯債務にできなくなっただとか、とても恐ろしいケースがいっぱい想定されますね。

今回は幸いにも退職せずに、無事融資実行することができましたが、いろいろなリスクに備えることは大事ですね。

工務店側では回避できない事象もありますが、回避できる事象もあります。借入申込者が目前で亡くなるといったリスクには短期団信という商品がありますので調べてみてはいかがでしょうか。

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