ボーナス併用払いのメリット・デメリット ~フラット35~
フラット35の返済方法には、「毎月返済」のほかに、ボーナスを併用して返済する「ボーナス併用払い」が用意されています
この「ボーナス併用払い」には、毎月の返済額を少なくできるメリット等がありますが、利用にあたってはメリット・デメリットがあるので、その仕組みをしっかりと理解しておこう
●ボーナス併用払いの上限
まず、フラット35を利用してボーナス併用払いをする場合、ボーナス分に設定できる金額には上限が設定されており、この上限は融資金額の40%までとなっています
例えば、2,000万円の住宅ローンを借入れした場合、ボーナス返済を40%にしたとすると、1,200万円を毎月返済で、800万円をボーナス時に併用して返済していくというものです
●ボーナス返済のメリットは毎月返済額を抑えられる
ボーナス返済を併用すると、毎月の返済額を抑えることができるメリットがあります
次の表は、借入額2,000万円、2015年8月金利1.58%で計算したもので、ボーナス返済の割合をそれぞれ10%~40%としたときの毎月返済額並びにボーナス返済額です
ボーナス返済分を増やせば増やすほど、毎月返済額は少なくなります
毎月返済額 (A) | ||||
ボーナス 返済額(B) |
ボーナス月 返済額(A)+(B) |
総返済額 | ||
ボーナス返済なし | 62,023円 | - | 62,023円 | 26,049,660円 |
ボーナス返済 10% 200万円 |
55,821円 | 37,305円 | 93,126円 | 26,056,170円 |
ボーナス返済 20% 400万円 |
49,618円 | 74,611円 | 124,229円 | 26,062,330円 |
ボーナス返済 30% 600万円 |
43,416円 | 111,917円 | 155,333円 | 26,068,910円 |
ボーナス返済 40% 800万円 |
37,214円 | 149,223円 | 186,437円 | 26,075,490円 |
ただし、ボーナス併用払いをすると、総返済額が少し上がってしまうというデメリットがあるので注意が必要だ
●ボーナス返済を利用して返済年数を短くする
次の表は、毎月の返済額をだいたい同じ返済額に設定したとき、ボーナス返済分で返済年数を短く設定するというものです
ボーナス返済割合を40%にすると、なんと18年で返済できる計算となります
毎月返済額 (A) |
|||||
ボーナス 返済額(B) |
ボーナス月 返済額(A)+(B) |
総返済額 | 返済 年数 | ||
ボーナス返済なし | 62,023円 | - | 62,023円 | 26,049,660円 | 35年 |
ボーナス返済 10% 200万円 |
62,814円 | 41,984円 | 104,798円 | 25,132,080円 | 30年 |
ボーナス返済 20% 400万円 |
62,567円 | 94,101円 | 156,668円 | 24,414,156円 | 26年 |
ボーナス返済 30% 600万円 |
62,814円 | 161,966円 | 224,780円 | 23,709,400円 | 22年 |
ボーナス返済 40% 800万円 |
62,609円 | 251,060円 | 313,669円 | 22,561,704円 | 18年 |
※上記表のボーナス返済40%で返済年数18年の場合は、フラット20が適用になるため、2015年8月のフラット20金利である1.35%で計算しています
●ボーナス併用払いの設定は慎重に
ボーナス返済を利用すると、毎月の返済額を抑えることができますが、ボーナス月の返済額は大きくなります
公務員のように確実に賞与が支給されるのであれば、ボーナス併用払いを設定してもいいかもしれませんが、民間企業の場合、業績によってはボーナスが支給されないことが考えられますので、ボーナス併用払いを設定する場合は、その割合をどの程度に設定するのか・・・十分検討する必要があります
なるべくであれば、ボーナス併用払いに頼らない返済をしていくことが望ましいと管理人は考えていますが、一番上の表のように、ボーナス併用払いの割合が10%まででしたら、ボーナス返済月の負担もそれほど大きくなく、月々の返済額を抑える効果もありますので、ボーナス併用払いも決して悪くはないのかなと思っています
●返済に困ったら
ちなみに、フラット35では返済方法等をあとから変更することが可能です
ボーナス併用払いにしてたけど、それを毎月返済だけに変更するなどの手続きを無料で対応してくれますので、困ったときは返済方法の変更等の手続きをするようにしましょう
過去にこのような記事を書いていますので参考にしてみてください
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●関連情報
返済額軽減型の繰上返済をシミュレーションしてみた ~2015年7月金利適用~
期間短縮型の繰上返済をシミュレーションしてみた ~2015年6月金利適用~
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コメント
こんちはm(_ _)mいつも、楽しく読んでます🎵
住宅ローンの借り換えって、なんか条件みたいのあるんですか?
よし!!金利安いから、今月借り換えよう!!
なんて、出来るものですか?w
投稿: ウオッカ | 2015年8月28日 (金) 12時06分
ウオッカ様、コメントありがとうございます。
さて、フラット35の借換は、個人信用情報がクリアであることは当然として、返済が1年間滞りなくされていることなどの簡単な条件をクリアすることが必要です。
あと、借換関係については過去にこのような記事を書いていますので参考にしてみてください。
●借換するなら安い金利を狙い撃ち!
http://flat35.cocolog-nifty.com/flat35/2015/03/post-d03d.html
●低金利の今がチャンス!借換のメリットがすごい!
http://flat35.cocolog-nifty.com/flat35/2014/10/post-488a.html
●フラット35のお得な借換方法(借換対象住宅に関する確認書)
http://flat35.cocolog-nifty.com/flat35/2014/09/35-b454.html
投稿: 管理人 | 2015年8月28日 (金) 14時26分